貫いた男、SUWA

先週日曜日、後楽園ホールにおいてSUWAの日本での引退興行があった。なぜオレはこのSUWA引退興行を観に行かなかったのか! 今となっては悔やむばかりの自分だ。

シブくて一本筋が通っている

一時期、闘龍門(現・ドラゴンゲート)にメチャメチャハマっていた。『M2K』(エム・ツー・ケー)のリーダーであるモッチー(望月成晃)や、『C-MAX』(クレイジー・マックス)のCIMA(シーマ)がかます爆笑マイク・パフォーマンスの数々。そして己の存在を過激に誇示する各ユニット。こうした彼らの主張や軍団抗争が、自分の中で忘れかけていたプロレスのワクワク感をゴッソリ引き出してくれた。

“口達者”揃いの闘龍門マットにおいて、SUWAは、ルードなんだけど、自分の中ではある意味正統派にも見えた。たとえ相手が誰であろうが、自分がこうと思ったらそれを貫く。前述の二人やマグナム東京のような派手さはないが、シブくて一本筋が通っている男のように思えた。

自分を貫く

2004年7月、マグナム東京が中心となりウルティモドラゴン校長から独立、新団体ドラゴンゲートがスタートした。この背景には、何かきな臭いものがあるのではないか。一部のプロレス・ファンは疑惑の念を抱いた。もちろん真相はどうなのかは、一切わからない。

それからしばらくしてSUWAが離脱した。一枚岩と思われていた『C-MAX』が、実はそうではなかったのかと思う反面、SUWAは周りがどうであれ、「自分を貫く」という姿勢をやはり持っているのだなとあらためて思った。

C-MAX、再集結!

今回の引退興行では、その消滅した『C-MAX』のメンバーが再集結した。SUWAが離脱してユニットが消滅したぐらいだから、絶対何かあったのは間違いなかろう。だがそれを乗り越えてのメンバー全員集合というのは、かつての雄姿を観てきた者として感慨深いものがあった。CIMA、TARU、フジイ、SUWAの4人が専門誌の表紙を飾りマット界を賑わすのは当然のことのように思えた。

自分を貫くための相手、近藤修司

SUWAの引退は、ありきたりの言葉であるが、やはり早すぎたのではないだろうか。だがこの引退もSUWAにとっては、いつもどおりの「自分を貫く」ことの一つに過ぎなかったようにみえる。その「自分を貫く」ための相手としてSUWAが指名したのは、後輩の近藤修司だった。

ドラゴンゲートを「素行不良」で解雇された近藤修司は、ガチでルードだったんだろうかと、ファンをヤキモキさせたこともあった。だがSUWAを「さん」付けで呼ぶ近藤修司は、実はいいヤツなんじゃないか。悪冠一色(アーガンイーソー)の悪態ぶりとは異なる近藤修司の一面を知ることができたのは予想外の収穫だった。そしてその近藤修司から慕われたSUWAも当然いいヤツなのだ。

マット界引退後も自分を貫き続ける!?

今となっては、ベネツィアをもろ手でひっ捕まえようとリング上で追っかけるSUWAの姿が頭に浮かぶ。マット界引退後、SUWAはどうするのか知らないが、やはりこれまでどおり「自分を貫く」姿勢を持ち続けて、新たな道をスタートするのだろう。