週刊プロレス アントニオ猪木インタビュー「プロレスラーは憧れの対象であれ!」

現在発売中の『週刊プロレス』(No.1377 7月25日号)に掲載されているアントニオ猪木のインタビュー。IGF(イノキゲノムフェデレーション)旗揚げ戦を無事終えた猪木の口からは、現在のマット界にとっては、耳が痛いことばかりが飛び出した。
「強くなくていいプロレスなんて誰が作ったんだよ」
「残っていくのは強い遺伝子しか残っていかないんだよ」
決して的外れなことをアントニオ猪木は吠えているわけではない。事実をそのまま言っているだけなのだ。今後マット界は、猪木の言葉どおりに変革できるのだろうか?

プロレスラーなら「金<バカなこと」を突き詰めろ!

『週刊プロレス』(No.1377 7月25日号)掲載のアントニオ猪木インタビューを読むと、IGF旗揚げ戦におけるマッチメイクがかなり難航したのがうかがえる。それは以下のくだりのところだ。

ただ選手の人選については、ホントに…お前も男ならスキッとやろうやと言いたい気持ちもあった。こっちは頼む立場でお願いすると。そうすると今度は小賢しく、もう少しギャラが…と言い出す。

(途中省略)

オリンピックとかに出て頂点に達した人が次の夢を持てずにお金が目標になっちゃう。

『週刊プロレス』(No.1377 7月25日号)「猪木を潰してみろ!」より引用

本来プロレスラーは、まず強さやロマンに頭がいくべきなのに、金になってるというのは、ちょっと興醒めだ。金は後からついてくるもの。まずは金だ、とがっつくプロレスラーは憧れの対象にはなりづらい。猪木も金に対しては貪欲だったが、まずはファンを熱狂させてきた。今回のインタビューで猪木が「俺が元気だったら、もっとバカなことやってるよ」と言ったのは、金よりまずファンを魅了しろ、ということを言いたかったのだろう。

プロレスラーは強くなければいけない!

そんな「まずは金稼ぎ」という頭になっているプロレスラーは、当然強さやロマンが疎かになりがちだ。そのことについても猪木はピシャリと言い放っている。

強くなくていいプロレスなんて誰が作ったんだよ。

(途中省略)

あれもプロレス、これもプロレスっていうけど、そうじゃない。もともとプロレスはパンクラチオンから始まってきている。

(途中省略)

闘う姿勢がイコールリングにつながる。

(途中省略)

まず強くなきゃダメ。強さが自信になるんだから。

同じく『週刊プロレス』(No.1377 7月25日号)「猪木を潰してみろ!」より引用

総合格闘技が世に出てきてからというものの、強さを担当するのは、プロレスラーより格闘家だという認識が広まった。しかしだからといってプロレスラーは強くなくてもいいという理屈にはならない。むしろ“聖地奪回”くらいの勢いでプロレスラーの復権を目指してほしい。そうした思いも猪木にはあるのだろう。

そしてその思いは我々ファンにもある。幼少時に特撮ヒーローを観てきた我々世代にとって、プロレスラーは真の生身のヒーローだ。だから常にプロレスラーは強くないといけない。そしてなおかつ憧れの対象でなければならないのだ!