前田日明ぶった斬る! TPPは日本市場に大打撃!

今月も前田日明リングス総帥が『ニッポン・ダンディ』に”参戦”だ!

今、最も関心度の高いTPPについて、前田日明リングス総帥がぶった斬る!!

司会:町亜聖
水曜ダンディ:岩上安身(ジャーナリスト)
水曜ダンディ:阿蘇山大噴火(裁判ウォッチャー)
ゲスト・ダンディ:前田日明(総合格闘技団体FIGHTING NETWORK RINGS総帥)

TOKYO MXテレビ『ニッポン・ダンディ』出演時の前田日明

日本政府のTPP例外提案、先送り

読売新聞によりますと、日本政府は、7月から初めて参加する環太平洋経済連携協定、いわゆるTPPの交渉会合で農産物などの関税を撤廃したり、例外扱いを求めたりする具体的な要求・提案を示さず、8月下旬以降に先送りする方針を固めました。
7月の交渉会合では基本的な立場の説明に留めるということです。
はい、ということで(TPPの交渉会合における農産物等の関税撤廃や、例外扱いの具体的要求・提案の)先送りの理由なんですけども、これ日本政府の各国の交渉状況をまとめた文章を閲覧できるのが、実は来月(=2013年7月)の23日以降となっていまして、そこで(TPPについての各国の交渉状況の)情報を把握した上で、(農産物等の関税撤廃や、例外扱いの具体的な)要求・提案をしたいということなんですけど、だから中身(=TPPについての各国の交渉状況の情報)がまだわかってないという状況なんですね、前田さんお願いします。

前田日明リングス総帥言及! TPPで日本の公共事業入札・保険も外国企業にやられちゃう!

前田
いや、でもあのう、TPPってですね、なんか実はほんとに小泉政権時代からいろんな下準備があって、でなんかあのう今度の新聞観たらいろんな話があるんですけど、例えばなんかあのう、TPP枠内(=TPP参加国全て)のいろんな人の出入りを自由にしようっていって「ノービザ」にしようと。それをですね、新聞を観るとですね、日本を観光立国にするために、なんか東南アジアの人たちの、あのうビザをなしにしよう(という記事があった)。
岩上
綺麗事にね(新聞記事が書かれてる)。
前田
綺麗事に(新聞記事を)書いてるんですね。でビザをなしにしようっていって、じゃあ観光ビザだけかっていったらそうじゃなくて、もうワーキング・ビザから何から全部なしにしようってなるんですよね。でこれ、この先に何が待ってるかっていったら、TPPでね、あのう、全ての(関税および渡航)障壁をなくして、公共事業さえも(外国企業が)参入できるようになっちゃうと、アメリカの巨大ゼネコンが1社でも、日本のゼネコンまとまっても負けるような(アメリカ巨大)ゼネコンがパッと(日本市場に)入ってきて、公共入札ポンと入れちゃって、で労働者は東南アジアとかいろんなところから安いの(=低賃金労働者)ポンと入れる(=雇用する)。でやったら、結局日本の金融資産、全部持ってかれちゃうんですよね。だからね、そういうことはね、なんかね、ちょっとやってることがいくらなんでもね、新聞(社)もダメだし…。
岩上
新聞(社)も持ってかれるの?
前田
そうですね。
岩上
(新聞社も)買収されますから、間違いなくね。
前田
今話にあった保険制度なんかもう、(外国企業の)狙い撃ちですよね。日本にある、ありとあらゆる保険、全部(外国企業に)やられちゃいますよ、ほんとね。でこの先ほんとう、あのう、郵政民営化で(ゆうちょ銀行にあずけられた貯金)400兆円(がアメリカ企業に目をつけられ)持ってかれて、で次はもう、日本のあのう、個人金融資産の1,500兆円、これ(もアメリカ企業が)持ってって、アメリカの経済の支えにしようっていう計画なんですよね、まあハッキリ言ってね、なんかね。

アメリカ型への民法改正で、日本企業は裁判に勝てない!?

はい、でまぁこれ、前田さん、あのう、この、実はTPP参加というか、その伏線は、実はもう随分前からあったというふうに、はい、あるんですね…。
前田
いや、もうあのう、小泉政権当時からですね、あのう、民法の、特に債権法を中心としたその辺の識者として、まあいろんな官僚だとかですね、東大のあのう、法学者とかを入れてですね、どんどんどんどん入れて。もうほぼ出来上がりつつあるんじゃないかっていうところまで来てるんですね。
はい、因みに参考の具体的な例として(前田の出すフリップを支える)。

~1枚目のフリップの内容~
【TPP参加に向けて進んでいる民法改正】

  • 日本の民法はドイツ・フランスを参考に
    ⇒アメリカ型に
  • 日本の各会社の法務部は過去の判例を参考にしているが通用しなくなる
    ⇒裁判になったら負ける!

※意外なことで訴えられる可能性も!?

前田
(フリップを表裏逆に出していたのに気づき)あ、逆でしたね。日本の民法ってのは、元々ドイツやフランスを参考に作ったもんなんですね。ほんで、あのう、民法(が)大事なのはですね、会社がいろんななんかあのう、裁判に巻き込まれた時に、その(事例に似た過去の)判例を元にして、会社の(裁判で勝てる)作戦を立てるんですね。でこれがなんか、あの民法改正によってアメリカ型になっちゃうと、アメリカの企業が(裁判で)優位になっちゃったりしますけど、日本の(様々な)会社の法務部は、過去の判例を元に(裁判で勝てる)作戦を立てられなくなるんで、(TPPで参入してきた外国企業や海外投資家から訴えられた日本企業は、裁判になった際)お手上げ状態になっちゃうんですね。
岩上
弁護士もお手上げですよね。
前田
だからほんとに言うのは、あのう、日本は大変なことになっちゃうんですね。
だからアメリカ型になると、「こんなことで訴えられるの?」みたいなことで訴えられて、もう日本は(訴えられた裁判で)戦えなくなっちゃう(=勝てなくなっちゃう)っていう…。
岩上
これ民法改正はね、これからやろうとしてるんですけど、全然知られてないんですよ、普通の人たちには。でぇ、ごく一部の人たちによって、これ(=民法改正)進められてるんすね。でこれが、英米型に変えるって前田さんの言った通りなんですけど、何が変わるか。ニッポンの、その考え方の中心にあるのは債権、そして債務という考え方。まあ、貸し借りですよね。こういうのを考えがない。で、そこに、リスクを当人が自覚していたかどうかだけが重要だっていう話が入ってくるわけですよ。だからまあ有名な、これ実話かどうかわかりませんけど、おばあさんが、猫がね、(水で)ビショビショになってかわいそうだからってね、(電子)レンジに入れてチンして、乾かしてあげようと思ったら、まあ、(電子レンジに入れられた猫が)調理されちゃった(=マイクロ波を浴びて死んでしまった)っていう。それで(電子)レンジを見たら、それについて(電子レンジに)猫入れちゃいけませんって書いてなかったと。それで(電子レンジメーカーを)訴えて、多額の賠償(を勝ち取ること)ができたと。いうような話がね、あ、まあ、あったりした。そんなような訴訟が、あのう、ま、(TPPに参加することで日本でも)多発する可能性が出てくるんですね。
ま、だから(取扱説明書に)書いてなければ、何でも(日本企業は)訴えられちゃうってことですよね。
岩上
そうです。

「3点セット」がある限り、日本に対するアメリカの”占領”と言い分は継続される!

前田
(新しいフリップを出して)でやっぱりね、そもそもねえ、やっぱり根本の問題はね、あのう、戦後のあの、サンフランシスコ講和条約だとか、日米安保条約、日米地位協定、これ3つ「3点セット」なんですけど。特にサンフランシスコ講和条約締結の時に、吉田(茂)内閣が「日本は独立しました」って、これ大ウソなんですよね。で今アメリカが日本にやってることっていうのは、国際法上的にいうと、全部正しいことなんですよ。なんも問題ないことなんですよ。アメリカは、それ、決められた通りのことを、権利を行使するだけの話なんですよね。

~2枚目のフリップの内容~

  • サンフランシスコ講和条約(1951)
  • 日米安保条約(1960)
  • 日米地位協定(1960)

これらに隠されたウソ
日本は戦後独立していない!

※アメリカの圧力は国際法上問題がない

TOKYO MXテレビ『ニッポン・ダンディ』出演時の前田日明

なるほど、はい。
前田
問題は、日本の、あの、(これまでの)政治家がウソをついて、まだ(アメリカによる)占領はずっと続いてるのに、「独立しました!」、「外交権もあります!」って勝手にやってるんですね。そこにいろんな問題が起きている。
岩上
ま、真の独立をね、サンフランシスコ講和条約で果たしたわけではない、ということですよね。ま、因みにこのフリップ、1960年で日米安保(条約)、日米地位協定って書いてあるけど、これ、ま、改定時の年で、サンフランシスコ講和条約と同時(締結)なわけですよ、これ日米安保(条約)は。だからまあ、(アメリカによって)占領されていた状態そのまんま講和した。だから独立になった。だけどそのまま継続しますよってことで、ま、(アメリカによる)軍事的占領がずっと続いてるってことですよね。そうすると、やっぱりね、(アメリカから)脅されちゃうから、結局は力のある者に勝てないんだよね。で僕は前田さんとケンカしてやっぱり勝てないわけですよ。これ(=前田)、もう、アメリカ、(自分自身を両手で指して)日本ぐらいのサイズの違い。だからやっぱり力の強い者の言い分が通っちゃうようなね。話が違うか。フハハハハハ!
一同
ハハハハハ!

TOKYO MXテレビ『ニッポン・ダンディ』出演時の前田日明

まず真の「戦後レジームからの脱却」を!

でもあのう、この岩上さん、前田さん、このぉ中身(=TPPについての各国の交渉状況の情報)の文章を閲覧できるのが、来月(=2013年7月)の23日以降ということで、中身(=TPPについての各国の交渉状況の情報)も何も知らないで、ま、交渉も戦うのもねえ。
岩上
中身(=TPPについての各国の交渉状況の情報)も知らないのに(TPPの交渉に)入る(=参加する)って言ってるんですよ。メチャクチャな話でしょ?
そうですよね。でも今の話聞いちゃうともう、日本がこうアメリカ化されちゃうような感じがしますけど。
岩上
アメリカ化されますよ。
どうしたらいいんですか、打つ手はあるんですか?
岩上
いややや、やめるのに批准が最後は必要ですから、やっぱり国会でストップをかける(=反対する)っていうことが一番大事なことですね。うぅん、たぶん自民党はね、この間の衆院選の時にTPP反対、脱原発って言って、言って、そしてあのう、今コロッと100%変わってますからね。ビックリしますよ。それ(=マニフェストを覆されること)やられちゃったら、もう選挙しようがないじゃないのと。
前田
あれはもう、安倍さん(=安倍総理)が言ってる「戦後レジームのなんたら」っていうので、何を、何のことを言ってるのって言いたいですね。
「戦後レジームからの脱却」でしたっけねぇ、はい。
前田
ほんとは、このサンフランシスコ講和条約が始まる一連の問題の根本の解決ですよね、ほんとはね。ほんとの、「戦後レジーム」は。
岩上
日米安保(条約)から脱却できなかった「戦後レジーム」。脱却できないでしょ、戦後の枠組みってのまさにこの日米安保(条約)ですから。え~、ジャイアン(=アメリカ)にね従ってるスネ夫(=日本)状態ってことなんですよ。
はい、わかりました。

以上が、6月26日(水)放送分『ニッポン・ダンディ』における前田日明リングス総帥の出演回のまとめだ。

TPPを妥結したら、「途中下車できない!」

今回は、国民の関心度が極めて高いTPPが取り上げられた。

TPPは元々、2006年にシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国でスタート(この4カ国を「P4」と呼ぶ)。

TPPは、従来の2(数)国間のFTA(自由貿易協定)と異なり、「関税撤廃の例外を認めない」のが特徴。

そこに目をつけたアメリカが、2008年に参加を表明、2010年3月にアメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、同年10月にはマレーシアも参加し、計9カ国の交渉となった(この9カ国を「P9」と呼ぶ)。

2012年6月に、カナダ、メキシコの交渉参加が承認され、その参加条件が両国政府に通達されたのだが、その条件たるやP9の伺いなしではありえないものばかりで以下の通り。

  1. P9が既に合意した条文は全て受け入れ、P9が合意しない限り再協議は行わない
  2. 将来、ある交渉分野(章)を完成させるためにP9が合意することに拒否権を持たない
  3. 米国議会への通告から90日までの期間にP9が合意した内容は全て受け入れる
  4. 妥結されていない分野については交渉できるが、交渉分野(章)の追加・削除はできない
  5. 交渉終結権はP9のみが持つ

要するにP9以外の参加国の交渉権が限定ないし事実上ないに等しい状況で、不透明かつ秘匿性の高いTPPだが、最近我が国でよくいわれているのが、「バスに乗り遅れるな!」だ。

よくわからないTPPを知るためには、まず参加を表明をし、実際に参加して、TPPに関する情報を得ることだ、だから早く参加すべきなんだ、というTPP推進論だ。日本は、このTPP推進論の通りに最近、TPPへの参加を決断したのだ。

だが、前述の条文の5番目にあるように「交渉終結権はP9のみが持つ」ということだから、交渉終結権は日本にではなく、P9にしかないのだ。

日本がTPPを締結し参加した後に、コメ等の「聖域」確保が難しいと判断し、「バスから途中下車」しようとしても、日本の意思・判断で「下車」できない、すなわちTPP妥結後の脱退はできないのだ。

これまでの傾向は、やはりアメリカ企業優位!

アメリカ型の民法改正が実現すると、裁判沙汰になった際、アメリカ企業に優位にはたらき、日本企業の敗訴が多発する可能性があると、前田日明リングス総帥が既に指摘した。

それと関連してくるのだが、TPPの中核をなす投資条項があり、それがISDS(Investor State Dispute Settlement 通称ISD条項。以下文中ではISD条項と表記)、投資家と国家の紛争解決といわれるものだ。

ISD条項についてもう少し詳しく触れると、ある国に投資した外国の投資家が、投資先国の政府の行った新しい政策・制度・措置により、投資収益を損なったと判断された際に、外国の投資家が投資先国の政府を、国際投資紛争解決センター等に提訴することができ、勝訴の場合には、その外国の投資家は多額の補償金が受けられるというもの。

これは、話に出てきた「電子レンジ」のメーカーに限らず、知的財産権、公益事業の運営契約、金融商品取引、政府調達の判断、土地活用政策、等々、あらゆる分野に適用される。

これまでにISD条項を使った裁判では、こんな傾向がある。

  1. アメリカ企業からの提訴が多い
  2. 対アメリカ政府の裁判では、投資家敗訴が多く、対カナダ政府・対メキシコ政府の裁判では、投資家勝訴が多い

このことから投資家と投資先国との裁判は、前田日明リングス総帥が危惧するように、アメリカ優位にはたらいていると、ほぼみていいのではなかろうか。

中国の脅威に晒された日本に、TPP不参加の選択肢は?

こんなTPPだが、所詮日本はアメリカの属国、TPPを拒んだなら、アメリカにソッポを向かれ、安全保障上不備をきたすのではなかろうか。

そんな世論は実際に多くあるようだ。

自分の思いとしては、中国の脅威に晒された日本にも、TPP不参加の選択肢はあると言いたい。

だが、そうするためには、アメリカの顔をいちいちうかがうようなことをしないで済むように、自主防衛できなければならないし、さらにその前段階として前田日明リングス総帥が言ったように、国際法的にも突っ込まれない正真正銘の”真の独立”を果たさねばならない。

今の日本は、やるべきことだらけなのだ。