一前田日明ファンの杞憂

当初今春に予定されていた「THE OUTSIDER選抜選手のリングス・リトアニアへの遠征」プラン。その夢のプランも「折からの不況の影響」(『格闘技通信』2009年3月号P47前田日明連載コラム「酔生独言」より抜粋)で延期となった。昨年から起こった世界的金融危機がここにも陰を落としてしたとは残念な限り。しかし本当にそれだけの影響によってリングス・リトアニアへの遠征プランが延期になったのか。一前田日明ファンとしてはどうしても疑り深くなってしまうのだ。これから述べることが杞憂ならよいのだが…。

雇用側(K-1=FEG)と被雇用側(前田日明)の関係

前田日明リングス総帥は、HERO”SでのSV(スーパーバイザー)契約解除後も後継の総合格闘技イベント・DREAMに関わることで、K-1=FEGより引き続き給与を支給されている。そんな噂を昨年耳にした。もしそうだとしたら前田日明リングス総帥が無収入でないのだから喜ばしいことだ。だが別の側面で捉えると必ずしも喜ばしいことばかりとはいえないのではないか。というのも雇用側(K-1=FEG)と被雇用側(前田日明)という、ある意味において「主従関係」が継続されるからだ。そこには当然ながら雇用主の意向が反映してくるだろう。その意向に背けば契約解除の可能性も出てくるわけで、世の中における企業と従業員の関係となんら変わりがないものと思われる。

前田日明が英雄のリングス・リトアニアはK-1=FEGのイキがかかってる!?

話が少し飛んで現在発売中の『格闘技通信』2009年3月号に目を向けてみる。同誌を読んで、一前田日明ファン、一リングスファンとしてなんか引っかかるところがあった。それは以下の部分だ。

「ゴリアエフは、ウチと契約しているプロモーターであるドナタス(・シマネイティス=リングス・リトアニア代表)のところの選手なんですよ。」(『格闘技通信』2009年3月号P70「2009年の格闘技界はどうなる? FEG代表 谷川貞治氏」より抜粋)

正規の手続きを踏んでK-1=FEGがリングス・リトアニアと契約しているのだろうが、一前田日明ファン・一リングスファンとしては心情的に納得がいかないのだ。「前田日明が英雄としてあがめられているリングス・リトアニアといえども、すでにウチ(K-1=FEG)のイキがかかってるんや」風に聞こえてしまうのだ。その上「前田さんがリングスで総合をやってるうちは、僕は総合をやらんとこと思ってたんですよ。」(『GONG KAKUTOGI』2009年2月号P31「独占インタビュー石井和義」から抜粋)と語った石井和義氏の発言も引っかかる。これは裏を返せば「前田さんがリングスで総合をやらなくなったから、僕は総合をやることになったんですよ。」というようにも解釈できる。

THE OUTSIDER選抜選手のリングス・リトアニアへの遠征」はK-1=FEGにとって不都合!?

もしこうした状況だったと仮定して、そんなことはつゆ知らずに前田日明リングス総帥が「THE OUTSIDER選抜選手のリングス・リトアニアへの遠征」を計画していたのだとしたら、「雇用主」であるK-1=FEGにとっては不都合で望まぬ展開だったのではあるまいか。そんなわけで「THE OUTSIDER選抜選手のリングス・リトアニアへの遠征」は、世界的金融危機に端を発する不況の影響だけでなく、総合制覇の野望も持つ(?)K-1=FEGによって延期にせざるを得なかった、という推測が浮かんだのが、杞憂であればな、と思う。