ターザン山本!は甘い!? ~『Gリング』「新三者三様」~

先週創刊された『Gリング』(2007 Vol.001)。その中の「新三者三様」のページは、結構スリリングだった。“GK”金沢氏がターザン山本!氏に、時折辛らつな言葉の逆水平を叩き込んだからだ。これに対抗するようにターザン山本!氏は『ターザンカフェ』の『プロ格コラム』にGK絶縁と書いているし…。

想定してなかった(?)ターザン山本!氏

『Gリング』(2007 Vol.001)と『ターザンカフェ』の『プロ格コラム』、両方とも読んだが、自分の結論としては、ターザン山本!氏は甘かったと言わざるをえない。「日々是戦場」の意識がこの時ばかりは希薄だったようだ。

まず『Gリング』(2007 Vol.001)を読んでみた。確かに“GK”金沢氏はターザン山本!氏に対し、辛らつな言葉を発している(下の引用文参照)。いやでも実際はどうなのかはわからない。誌面展開するにあたり、あえてこうしたかけ合いにしてることもあるからだ。仮にそうだとしてもそれは記者・ライターの間では暗黙のルールなのだから、うだつのあがらぬ親父を諭す“GK”金沢という設定にされても仕方ないのだ。

“GK”金沢  咳うるさいですよ、山本さん!

(途中省略)

山本  プロレスのメッカは武道館ですよぉ。

“GK”金沢  いや、新日本両国です!

山本  でも、ファンから見ると、武道館のほうがプロレスのメッカなんだよねぇ。

“GK”金沢  (語気を荒げて)だから、新日本両国だって! まったく、聞き分けのない親父だな(笑)。

(途中省略)

“GK”金沢  では、これから期待したい人って誰ですか?

(途中省略)

“GK”金沢  …山本さん、長くしゃべっていただきましたけど、それが期待できる人がいないという理由なんですか?

山本  まあ、スターが出て来る土壌が今は崩れてしまったということだよねぇ。

(途中省略)

山本  僕も丸藤が凄く新しいタイプでいいと思うよぉ。(以下省略)

“GK”金沢  なんだよ、いるんならちゃんと最初から言えよ!(怒)。

『Gリング』(2007 Vol.001)「新三者三様」より引用

「プロレスの試合と思ってリングに上がったらガチンコで、関節を極められ負けてしまった、悔しい!」と言ったところで、それは極められて負けてしまうレスラーがいけないのだ。

それと同様に今回は、こうなることを想定していなかったターザン山本!氏が甘かったのではないかと思う。

媒体を持たないと“マッチメイク”の主導権を握れない!

次に『 ターザンカフェ』の『プロ格コラム』、『GK絶縁について。』を読んでみた。そこにはターザン山本!氏の現在の胸の内が吐露されており、「これって媒体をもっていないものの悲哀なの?」と書かれている。

記者・ライター稼業をレスラーに例えるなら、「媒体=プロレス団体」だし、「媒体をもっていないもの」は団体所属レスラーでなく、フリーのレスラーということになる。つまり株式会社ベースボールマガジン社『週刊プロレス』編集部所属ではない現在のターザン山本!氏は自身も鈴木みのるや佐々木健介、高山善廣に例えているとおり“フリーのレスラー”なのだ。

だがターザン山本!氏と、鈴木みのる・佐々木健介・高山善廣は、同じ“フリーのレスラー”のようでいて実は異なるのだ。何が異なるのか?

それは“団体数”だ。鈴木みのる・佐々木健介・高山善廣に上がってほしい団体は、多団体時代であるからいくらでもある。

それに比べターザン山本!氏に上がってほしい“団体”(=媒体)は、圧倒的に少ない。『Gスピリッツ』も創刊したが、それでも現在は週刊の専門誌が少ない時代だ。そうなると専門誌が記者・ライターを選んでも全然不思議ではないし、必然的に従来どおり“団体”(=媒体)の方がマッチメイク(=企画)の主導権を握ることになる。

すなわち現在においては、媒体を持っている金沢克彦氏が優位であり、「ターザン山本!<金沢克彦」なのだ。これを覆すには、ターザン山本!氏もかつて自身が『週刊プロレス』の編集長だった頃のように自分の媒体を持たねばならないだろう。